海外通販サイトなどから個人輸入で商品を購入する際には、関税など日本国内でのお買い物では支払わないような費用が多く発生します。
この記事では、海外からスマホを個人輸入する際にかかる費用について、種類や注意点など詳しくご説明します。
海外通販サイトなどでスマホを購入するという人はぜひ参考にどうぞ。
スマホは関税がかからない
スマホは関税のかからない品目なので、輸入する際に関税がかかりません。
税関のサイトにある「輸入統計品目表」という品目の種類ごとに関税率が示された表に、スマホなどの電話機は関税がかからないと記載されています。
そのためスマホを個人輸入する場合に注意すべき税金は輸入消費税のみということになります。
スマホの個人輸入にかかる費用
スマホの個人輸入にかかる費用は、以下の4つです。
- 本体価格
- 配送料
- 輸入消費税
- 為替変換手数料
海外通販サイトなどを通してスマホを個人輸入する際にかかる費用の総額は以下のようにして見積もることができます。
スマホの個人輸入にかかる費用=本体価格+配送料+輸入消費税+為替変換手数料
4つの費用について詳しくご説明します。
本体価格
本体価格(税別価格)は、商品本体の価格のことです。
日本から個人輸入する場合には付加価値税を除いた本体価格をもとに費用を計算する必要があります。
Amazonの海外サイトなどでは、現地向けの付加価値税を含んだ税込価格が表示されています。
しかしこの価格は現地に住んでいる人が購入した場合に適用される金額なので、日本など国外から購入する場合は適用される税の種類や税率が変わってきます。
そのため日本から個人輸入する場合は付加価値税を除いた本体価格をもとに費用を計算する必要があるのです。
配送料
配送料は販売元から購入者のもとへ配送される際にかかる運送料金のことです。
配送方法には様々な種類があり、配送方法によって配送料は変わってきます。
輸入消費税
輸入消費税は海外から日本へ輸入する際に税関で課せられる消費税のことです。
商品を個人輸入する場合の輸入消費税の支払い方法は、自宅に商品が届いた際に配送業者に現金で支払うか、後日コンビニ払いや振込みで支払うことが一般的です。
輸入消費税は、日本国内で買い物をする際に発生する消費税と同じようなものです。
おおよその輸入消費税の税率は、2019年10月の時点で10%です。
輸入消費税は「内国消費税」と「地方税」に分かれています。
2019年10月時点でのそれぞれの税率は以下の通りです。
内国消費税:7.8%
地方税:2.2%
また個人輸入であると認められた場合、輸入消費税には簡易税率が適用され、商売目的での輸入よりも安くなります。
課税価格の6割に税率がかかる
個人輸入であると認められた場合、輸入消費税は課税価格の6割(0.6をかけた金額)に税率がかかります。
そのため輸入消費税が商売目的での輸入よりも安くなります。
課税価格が1万円以下であれば免除
課税価格が1万円以下の商品は、輸入消費税が免除されます。
0.6をかけた課税価格が1万円以下(つまり0.6をかける前の課税価格が16,666円以下)であれば、輸入消費税はかかりません。
しかし酒税およびたばこ税・たばこ特別消費税は免除されません。
また革製のバッグ、タイツ、手袋、履物、ニット衣類など免除の対象外である品目があります。
このような品目はプレゼントとして居住者に贈る場合を除き、輸入消費税は免除されません。
個人輸入と認められる範囲
上記でご説明した「課税価格の6割に税率がかかる」「課税価格が1万円以下であれば免除」といった簡易税率は、個人輸入と認められた場合のみ適用されます。
個人輸入とは個人使用目的で海外から商品を輸入することです。
オークションやフリーマーケットへ出品するなど商売目的で輸入した商品には適用されないので、商売目的での輸入であると判断された場合は適用されません。
課税価格の合計が20万円以下であれば、簡易税率の適用を受けることができます。
個人で使用するにしては多すぎる数量をまとめて輸入した場合などは、商売目的の輸入であると判断されてしまう可能性があります。
スマホの個人輸入にかかる輸入消費税の計算方法
スマホの個人輸入にかかる輸入消費税の計算方法は以下の通りです。
100円未満は切り捨ててあります。
内国消費税=(課税価格×0.6)×0.078
地方税=内国消費税×22/78
輸入消費税=内国消費税(内国消費税)+地方税
外貨で申告された課税価格を日本円に換算する際の為替レートについては、週単位で頻繁に更新されています。
為替レート表は税関のサイトに公開されているのでご確認ください。
為替変換手数料
為替変換手数料(為替事務手数料)はクレジットカード会社に外貨で請求が来た際に、それを日本円に変換する事務手数料としてクレジットカード会社に支払う費用のことです。
EXPANSYSやETORENのように、もともと価格設定も代金請求も日本円である海外通販サイトでは、為替変換手数料を気にする必要はありません。
これに対して1ShopMobile.comやClove、Amazonのような海外サイトでは、代金の請求がアメリカドルやイギリスポンドなどの外貨となるので、為替変換手数料に注意する必要があります。
クレジットカード会社が外貨を日本円に換算する際の換算レートについては、それぞれのクレジットカード会社が定めている換算レートが基準として使われます。
各換算レートに為替変換手数料として規定の率をかけたものが外貨を日本円に換算する際のレートとなります。
為替変換手数料はクレジットカード会社によって異なりますが、1.60~1.63%であることが多いです。
まとめ
海外からスマホを個人輸入する際には関税はかからず、支払う費用は本体価格・配送料・輸入消費税・為替変換手数料となります。
輸入消費税には簡易税率がありますが、個人輸入と認められた場合のみ適用されるので、商売目的と見なされないよう数量などに注意が必要です。
海外通販サイトなどでスマホを購入するという人は、ぜひこの記事の内容を輸入にお役立てください。